雇用に関してはその流動化や外部化を強化する方向への制度変更、報酬や昇進に関しては、個人ごとの業績の評価に基づく方向への制度変更であるとみなしてよい。もちろんこれらはコストの削減だけを目的としたものではない。専門職制のように、パフォーマンスの向上が目的とされ、あるいは業績給や年俸制のように、コストの削減が同時にパフォーマンスの向上につながることが意図されている。すなわち、個人ごとの業績に基づく賃金制度や昇進制度を導入することにより、一方では報酬や昇進の個人間の格差を広げ、それによってコストの削減が追求され、他方では、そのことが個人の貢献意欲を刺激し、パフォーマンスの向上につながることが意図されている。
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中高年管理者の削減問題は、このような制度変更が果たして成功するのかということにあり、そしてその結果、日本型雇用システムはどのような変容を遂げるのかということにある。もし現在の制度変更が業績主義を追求するのであれば、それは年功主義の否定であることはもちろんのこと、既存の職能システムが意図した能力主義の否定でもある。あるいは雇用の流動化や外部化そのものが追求されるのであれば、その結果が、職能システムの制度的前提である雇用保障の観念の否定に至ることもまた不可避となる。もしそうだとすると、現在の制度変更は、日本型雇用システムそのものの否定を意味することになる。